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元社長が語る!セガ家庭用ゲーム機 開発秘史
~SG-1000、メガドライブ、サターンからドリームキャストまで~

【著】佐藤秀樹 【レーベル】徳間書店 【初版発行日】2019/9/30

この本を読んでいて著者は「喧嘩っ早い技術者」だなという印象を持った。
セガの初期から家庭用ゲーム機の開発に携わっていたけど
社長に就任したのは最後の方だけっぽい。
そしてリクルートの香山さんが任天堂にどんな不義理を働いたのかが気になった。

基本技術的な話が中心だったので私には難しかったです

この前のコーエーの『シブサワ・コウ 0から1を創造する力』を読んだ時は
光栄の作品に対する情熱と自信を感じてコーエーのゲームを見る目が変わったし
プレイしてみたい!って思わせる内容になっていたが
この本はそういう感じのものではないです。
まあ、あくまでも本書は「ゲーム機の開発史」ですしね。

全部自分達で作ってしまうからサードパーティが参入し辛かった…
というよりも敵を作っていたくらいな感じで書かれていたかも。
けどセガは独自にソフトを色々作っていたからこそ
セガならではな奇抜なソフトもいくつか生まれたのだなと思った。

116頁ではソニーの久夛良木さんとの意外な交流に驚いた。
そしてセガがゲーム機メーカーからソフトウェアメーカーになっていく寂しい感じは
少し味わえた気がする。

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この本で初めて知った事は、

・SC-3000って「セガコンピューター3000」って意味だったのか(18頁)
・湯川専務って秋元康プロデュースだったのか(152頁)

という事。

湯川専務の知名度は上がったがドリキャス本体はそんなに売れなかったみたいだけど。。
ブラウザについては色々あったんですね。

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良い!と思った一節は、

■「Easy-going(気に病むな)、これが駄目なら次だ。
 それも駄目だったら、また次だ」って連綿と続けていく。
 セガのコンシューマーの歴史っていうのは、その繰り返しみたいなものだ。(90頁)

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難癖付けるわけじゃないけど、普通に読んでいても誤字が目立つなあと思った。
チェックとかしなかったんだろうか?

私が見つけただけでも

109頁「はりし」
117頁「当たり前のいこと」「いろいろやったん。」
138頁「おじいちゃんとい孫」

と、あと二か所あったんだけどメモし忘れた。

マリオを相手にソニックを対比させた比較広告のくだりをみると
今、マリオ&ソニックでオリンピックゲームを出しているという事が凄い事に思える。
当時の広告のような一方的なものではなく本当に正統なライバル扱いになったのかな、と。

私がその当時現行機種として遊んだセガのゲーム機は
セガサターンだけだったけどボンバーマン、人生ゲーム、バーチャファイターキッズ、
ときめきメモリアルとか友達と遊んだ事が今でも記憶に残ってるし楽しかったよ。
同時期の現行機種だった筈のニンテンドウ64や初代プレステはうちになかったけども。


(2021/5/12読了)






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